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明治大学交響楽団
明治大学公認サークル
明治大学交響楽団は、1923(大正12)年に新交響楽団(現NHK交響楽団)創設時のメンバーであった故尾原勝吉先生(当団永久指揮者)等の手によって創設されました。明治大学のサークルの中で唯一のオーケストラサークルであり、今年で創立100年目を迎える歴史のあるサークルです。

InspectorとしてのConductor

こんにちは!
明オケで第100代インスペクターを務めております、妹尾匠真と申します。

最近は雨が多く、何より季節の変わり目であるため、どうしても体調を崩しがちになっております。。。私もまだ21ですが段々と天候に体がついていかなくなっているように感じて、非常に悲しいです。
皆様も何卒ご自愛くださいませ。。。

さて、6月演も目前に控えたところですが、私がこの演奏会に向けて何を行ってきたかについて、僭越ながら綴らせていただければと思います。

まず、「インペク」の仕事について。

明オケの楽団の皆さんは結構、「指揮者」と勘違いしている方が多いようなんですよね(笑)

音楽の世界で使われる「inspector」というのは、本来は練習開始の合図出しや時間管理、指揮者の指示の伝達になるそうです。勿論そうした仕事も行ってはいるのですが、本楽団に特徴的なこととして、指揮者の先生がいらっしゃらない場合は、私が普段の練習を執り仕切っているのです。つまり学生指揮者的な側面になりますね。
楽団員の皆さんは、私をあたかも絶対的な指示者として崇め奉りまくってくださるんですが、まだ指揮を始めて4ヶ月ほどの人間ができるのは“指揮者の真似事”が限界です。
まあ、始めた頃に比べれば格段に上手になっているのかもしれませんが、、

では、その“指揮者の真似事”で何をしているのかということですが、

  • 限りなくフラットな視点で課題点を浮き彫りにすること
  • 指揮者の先生の内容を確認すること
  • 指揮者の先生の発言の解釈を共有すること

といったところでしょうか。要はここが「インペク」としての真髄だと思うんですよね。

そして何よりこれが想像以上に難しい。

私もアマチュアではありますが一人の演奏者である以上、内なる「やりたい音楽」というものがどうしても前面に出てこようとするんです。それが音楽の常識として正しいことなら良いのですが、私はプロでもなんでもありませんから、個人的な感覚が常識からずれていることは往々にしてある訳です。

また、指揮者の「やりたい音楽」限りなく正確に汲み取る必要があります。正直なところ、音楽は言葉ではありませんから、100%正確に汲み取ることは不可能です。自分の意見が入らないようにそこに解釈を加える作業は困難を極めます。そうして、それを合奏練習で言語化しなきゃいけないんです。
・・・無理じゃないですか?

まあ、実際はテンポとか縦とか音程とかできることはいっぱいあるんですけど、どうしても避けて通れない部分もあるので。永遠の課題かもしれませんね。

こうした私の細やかな努力が暗に皆さんに伝わりモチベーションを上げるきっかけになっていれば本望なのですが、そんなことよりも私の練習を少しでも楽しいと思っていただいたり、何より参加してくれること自体が本当に嬉しいです。
そして、この成果が6月演奏会で発揮できればこれ以上のことはありません。

今思えば私がやっている、音に対して苦悶して皆とその楽しみを共有していく作業は“音”を“楽”しむ「音楽」そのもので、私が、それを共有するリーダーとして活動できていることに対して幸せ者なのだということを沁みじみと感じます。

最後までご覧いただき感謝いたします。
半分くらい愚痴みたいになってしまいましたが、何よりこの悩みが楽しかったです。難しかったからこそ楽しかった。。。
そして、指揮者の先生をはじめ、各楽器のトレーナーの先生方、そして何より団員の皆さんの協力があったからこそ、6月演奏会に向けて全員で進んでいくことができました。皆さんへの感謝の念に堪えません。

私と私含めた全団員にとって、「100周年」という大きすぎる題目は、これでゴールになるわけではありません。
しかし大きな中間地点としてのこの演奏会で、これまでの成果が存分に発揮されることを非常に楽しみにするとともに、ご来場の皆様とこの音楽としての楽しさを共有できることを心待ちにしております。

以上、インスペクターの妹尾匠真でした!
是非、6月演奏会へ足をお運びいただきますようお願いいたします。

チケット予約はこちらから!
<<< https://teket.jp/522/21631